2019-11-18

ありがとうございました。/ もしも



先月だったか、好青年がふらりとご来店。
真顔で
「何で、月数回しか開けないんですか?」
と問い質された。





もしも「過去に戻れるなら、いつがいい?」
という質問だったら、
迷いなく「高校時代」と答える。


小学校低学年で訳もわからずドイツの現地校に放り込まれて、
砂を噛むような5年を過ごした。

夢に見た帰国のあとは、
5年のブランクを埋めるために
ほとんどの時間を勉強に費やした。
帰国子女枠ではなくて、自力で、目指している高校に入りたかった。

高嶺の花だった高校に合格してからは
カラーフィルムで映像が流れ出した毎日だった。

親に強制消灯されるまで勉強もしたし、
授業が終わってから皇居も必ず走った。

親友と毎日(同じクラスなのに)手紙を交換したり
憧れの人を教室の窓から探したり

初めて自分の選んだ環境で、
幸せを掴んだ。



けれども、高二の夏に過労で入院。

以来、本当に無理が効かなくなってしまった。



大学は下見もせずに受験面接もなく入学してサークルも入らず火の車と母に言われて以来
お昼ご飯も食べず就職して

頑張った時期も何度もあったけれど、
一見、省エネモードで


今に至っている。





営業日にお菓子を、
足りなくてガッカリされるより売れ残ってもいいから

作りたいだけ仕込んで
集中して取り組むと
月に数回しかできなくなってしまったんです


と正直に答えたけれど、

変なお菓子屋だと思われただろうか。







今月の営業と今年のシュトレン、
本当は棄権しようと思っていました。



でも、営業日に皆さんに励まされて
また歩くようにマラソンし始めています。

今年の店舗営業にご来店ありがとうございました。



次回は今年のシュトレンの通販の概要をお伝えしますね!





余談:もしも願いが叶うなら、もう人生の最後のほうだから、自分の家族がほしいな。