2021-10-27

モンブラン 登頂。

 














三姉妹の真ん中。

姉は初々しい力加減で、

妹は包み込むような力加減で、

育てられているのが羨ましかった。


自分は親になれなかったので

真相はわからない。


ただ、張り詰めた最初のモンブランも、

慣れてきた途中のモンブランも、

もう最後だなとしみじみしたモンブランも、

愛おしさに変わりはなかった。


16日にモンブランを開始したのは、

父が天に召された日だからだ。


夢を見た。

ずっと向こうから父が迎えに来て、

ああ、大丈夫だと思った。


どんなことがあっても、

大丈夫だと思った。
















ありがとうございました。







2021-10-22

モンブラン5合目







































初日は少し肩に力が入ったモンブランだった

(それはそれで初々しくて愛おしい)、

その後、回を重ねるごとに徐々に調和していく。

(これはこれで、安心すぎて不安)、、、


直前にもう一度ぎゅっと高温で熱した渋皮煮は

命を吹き返したように黄色くなり甘みが増す。


ミキサーではなく、手を使って裏漉す。

山栗の深みと粗野さを残したいから。


モンブランというお菓子はラム酒が肝だが、

お客さんによって加減している。


とあれこれ説明したくなるが、しない。

自由に、感じてほしいから。









2021-10-17

モンブラン1合目

 














ひとつひとつ、パーツの調律は合っている。

組み立てた全体が、少し重い。

あれもこれもと詰め込み過ぎ。

引き算が足りないのだ。


窓ガラスと光だけで

不規則にきらきらする、

そんなモンブランが作りたいというのに。






2021-10-03

モンブランへの道


 













春、祈ることから始まる。


--------どうか秋に、

栗が収穫できますように---------


ここ長野の、自然に育った山栗で

どうしてもモンブランが作りたいのだ。


できるだろうか?


ずっとエネルギーが枯渇している。

元気でよかった、と言われるほど

つらくて居た堪れないというのに。


でも、去年はできなかった。

来年は、あるかわからない。


できるだろうか?


モンブランだけの、

期間限定の、

完全予約制の、

ドライブスルーの、

クーラーボックスと保冷剤必須の、

めんどくさい店だけれど。


集中力が続かないので

一日数個しかできない

軟弱な店だけれど。


余力がないので予約以外のメール返信も

できないかもしれないけれど。


春、祈るところから

ようやく

ここに辿り着いた。





































(10月10日追記:受付終了しました)


10月16日(土)から栗が手元になくなるまでの間、

ありんこ菓子店モンブランだけ支店を

完全予約制で行います。


ご予約いただいた日時に

ありんこ菓子店駐車場にてお渡しです。

(生菓子なので通販不可です)



以下の項目を明記の上、

patisserie_arinco☆

(☆は@yahoo.co.jp )まで

メールにてご予約ください。


1、お名前

2、ご連絡先(メールアドレスと電話番号)

3、ご希望日時(第三希望まで・10月16日以降で12−16時の間)

4、個数(1個750円の予定)


24時間以内にご予約確認メールを手動で送ります。

(返信がない場合は、メールが迷子になっていますので、

別のアドレスより再度お知らせください)




エネルギーが切れましたので、この辺で。


あ!このモンブランのチャームポイントは、

軽井沢・千ヶ滝の山栗と

信州・真田の山栗

2つのマロンクリームです。


市販のペーストでは味わえない

今年の山栗の晴れ舞台にしたいです。