2018-01-24

紙とチョコレート。








むかし、西と東のあいだに壁があったころ。

新聞記者の父は東の国へ取材に出かけて、消息を絶った。
もちろんパソコンもスマホも携帯も無い。
通信手段はダイヤルの黒電話か郵便物だけだった。

リンともチンとも言わない電話。

新聞だけの郵便受け。


やがて待ち人が諦観するころ、
どうにかこうにか帰ってきた父がこんな話をした。

国境で捕まって、荷物もパスポートも没収、拘留されて。
背広のポケットにあったレシートの紙切れとペンでね、
もしかしたらさいごかもしれないから(何かしら)書いて、
隠し持っていたチョコと一緒に渡したら、
解放されて戻ってこれたんだよ。

当時は真に受けて涙目だったけれども、
今となっては映画好きな父のこと、少しは脚色していたのかもしれないと思う。

でも、東の国境の人が紙とチョコレートを受け取ったシーンは、
きっとノンフィクションに違いない。

たとえそれがレシートであっても紙は言葉を伝え残すし、
一枚のチョコが思想や主義を超越させてしてしまうことがある。


........................................................................................................



今週末の日曜日夜8時ごろ、お菓子の通販をする予定です。
常連さまはご存知のように、ありんこ菓子店のバレンタインのお菓子は
ご自身やご家族へ贈っていただくようなセットです。

もしもガチガチの本命用!!という力の入った方がいらしたら、別のお菓子屋さんので。
国境の人は落とせるけれども、本命はどうかわからないので。。。(←プレッシャーに弱い)。

詳しくは日曜日のブログに書く予定ですが、こんな感じです:

10周年記念に作った通称アリーフレットと一緒に、そこに載っているお菓子2種類を”通販バージョン”にしたもの、
浅間石のようなロックチョコ(小箱入り)
針葉樹の落ち葉のようなオレンジとみかんのジャム、
そしてオマケに、キノコのような柚子キャラメルとホワイトチョコのメレンゲを少しばかり。
テーマはそうですアレです!お届けした方には伝わるように、何かしら紙モノを。

奮発して高級材料を使うため、お一人さま一箱で5000円(送料別)と、お値段はちょっと高めになってしまい、そんなに需要は無いかと思いますので、20箱の予定です。



この時期は大雪が降ったり、噴火や地震が多く、もしもご入金いただいてから停電とかになって焼成やお知らせや発送ができなかったら。。。とドキドキヒヤヒヤですが、
その場合は後ほど必ず返金します。初めましての方、ご安心を&是非。(たぶん私がいちばんの心配症)。

それでは、日曜日に*